松本工務店 家づくりに役立つブログ

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耐震、制震、免震について

日本は地震大国とも称されるほど地震が活発な国で、21世紀に入ってからも大きな地震が相次いでいます。
東日本大震災新潟中越地震熊本地震の被害は、記憶にも新しいところですよね。

大きな地震から大切な家を守るためには、地震に対する備えをしておく必要があります。
住宅を購入するときによく「耐震」という言葉は聞きますが、地震に対する施工面での備えには、タイトルの通り耐震の他に制震、免震などのあまり知られていない工法もあります。
そこで今回は、これらの3工法のご紹介を行っていきたいと思います。

まずは、一番聞きなじみのある耐震についてです。
耐震とは、建物の骨組みなどを強化して地震の揺れによる建物の崩壊を防ぐ工法のことを言います。
建物全体を強固に固定することによって衝撃に耐えようとしている工法ですから、揺れを軽減したりすることはありませんから、二次災害の危険性が大きいです。
熊本地震では前震には耐えた建物が、本震によって倒壊した例がいくつも報告されています。
現行の耐震基準は1回の大きな地震に耐えうる力を有することが求められていますが、2回以上の大きな地震に耐える想定はしていません。
ただ耐震は建物を固定するだけの分、必要な費用が少ないので、経済的なことが大きな魅力と言えるでしょう。

次は制震についてです。
制震とは、地震の時に発生する建物の揺れを、建物の一部に設置した制振装置が吸収し、振動が建物に伝わりにくくする工法のことを言います。
建物の中の揺れを大きく軽減することができるため、二次災害の被害を軽減できることが大きな魅力と言えるでしょう。
また、繰り返し起こる地震に対しても有効に作用するといわれており、耐震に比べて倒壊する危険はかなり軽減できます。
耐震工法に比べると費用は高くつきますが、それでも地震の被害を抑えることを考えると、制震を検討したいという方もいらっしゃると思います。

最後に紹介するのが、免震についてです。
免震とは、建物の基礎と土台の間を可動部にすることで、地震の揺れを吸収し、建物に伝えにくくする工法のことを言います。
軽減できる揺れが最も大きいのがこの免震で、その効果は建物へ伝わる揺れを8割以上カットできると言われているほどです。
ただ、建物の基礎から施工する必要がある分費用が最も高く、リフォームには向いていない工法です。

いかがでしたか?
コストパフォーマンスや地域の被害予想の程度を考えて、適切な対策を施しましょう。